白い空調服™とは?

小型のファンを搭載したウェアを空調服®と呼び、食品工場用白衣の白い空調服™にも同じ仕組みが採用されています。白い空調服™とは、食品工場で働く人が、より安全で快適に働けるように、食品工場用白衣へ小型ファンを搭載した熱中症対策に効果的な食品工場白衣です。空調服®は、株式会社空調服が開発した電動ファン付ウェアで、現在多くの作業現場で導入されており、高い評価を得ています。
空調服®は人間にとって本来最も理想的な発汗による冷却システムをサポートし、熱中症対策に効果的です。

白い空調服™の特徴
- 左右の腰部分に搭載された2基の小型ファンが外気を取り込み、汗を蒸発させる際に発生する気化熱で体温を下げます。(生理クーラー®)
- 体毛などの異物が襟元や、袖下から飛散する事のないよう密閉性を高めており、衛生管理に厳しい食品工場に最適な食品工場用白衣です。
- 快適な環境を保つために、袖下にメッシュ生地の排気口を設けることで、効果的に生理クーラー®が動作します。
- 白い空調服™に搭載された2基のファンは容易に脱着が可能で、食品工場用白衣を日々洗濯することが可能です。
白い空調服™はどのように快適な涼しさを生み出している?

人は体温が上がると脳が検知し、必要な量の汗を出します。汗が蒸発する際の気化熱で体温を下げる『生理クーラー®』と呼ばれるメカニズムは「汗を蒸発させるための仕組み」が備わる事で、十分な効果を発揮する事ができるのです。
白い空調服™は、ファンから服の中に毎秒約30Lの外気が取り込まれます。取り込まれた空気が服と体の間を平行に流れる過程で、かいた汗を瞬時に蒸発させます。体は気化熱により冷え、服の中を通った暖かく湿った空気は襟元と袖下から排出されます。
人間にとって最も理想的な冷却システム『生理クーラー®』とは?
人は激しい運動をすれば、1時間に1000cc以上の汗をかくこともあり、1000ccの汗が全て蒸発した場合、気化熱によって580kcalもの熱を体から奪います。これは、もっとも重労働であるといわれる木びき(ノコギリで木を切ること)を1時間行い続けた場合の産熱量(480kcal)を十分にカバーします。発汗量は脳でコントロールされ、必要なときに必要な量を発汗するようになっています。この理想的な冷却システムを『生理クーラー®』と言います。
人間の体に備わる冷却システム
生理クーラー®は、「汗を蒸発させるための仕組み」が備わる事で、十分な効果を発揮します。
この生理クーラー®の原理を利用したのが空調服®です。
2基のファンにより取り込まれた空気は服と体の間を平行に流れる過程で、かいた汗を瞬時に蒸発させます。生理クーラー®が正しく動作している状態(かいた汗が瞬時に蒸発され続けている状態)を作る事で発汗量は体が必要としている量となり、着用者の着用時の状態に応じた適切な冷却を行うことが可能となります。
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人間には暑さを検知するセンサーの情報を脳で処理し、その人の体がそのときに求めている冷却量に応じた汗を出す、「生理的なクーラー機能」が備わっています。 | 汗(水)100ccが蒸発すると、氷800gが溶けるときと同じ熱量を体から奪います。 |
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体に対して平行に新鮮な空気が十分に流れていれば汗を完全蒸発させる事ができます。空気の流れがなければいくら水を飲んでも無駄な汗として流れ、体を冷すことはできません。 | 体と平行に新鮮で大量の空気の流れを作るのが空調服®です。空調服®によって汗を完全に蒸発させ、着用者の着用時の状態に応じた最適な冷却を行うことが可能です。 |
空調服®は体の冷却に寄与しなかった無駄な汗(液体汗)を蒸発させることによって、快適に感じる温度範囲を大幅に拡大することができます。

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寒く感じるときで発汗していない。 | ![]() |
快適限界点。湿度と空気の供給量によって決まる。 風があればP点は右にシフトし快適な範囲は広がる。 |
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汗は気体汗のみであり、体表面温度は汗の気化熱でちょうど良く制御されている。 | ![]() |
液体汗が出て暑い。液体汗がでるのは、発汗量に対して新鮮な空気の供給が間に合わないからである。 |
このように生理クーラー®で適切な冷却を行う事で、より安全で快適な熱中症対策となります。
では、何故食品工場などでは空調設備を導入するなどの対策もあるにもかかわらず、白い空調服™が食品工場用白衣として必要なのでしょうか?
何故、食品工場に白い空調服™が必要なのか?

食品工場での室温管理は通常オフィスなどで使用されているエアコンなどは使用はできません。何故ならば、ホコリなど異物の混入原因になるほか、室外機から配管を引っ張るエアコンは害獣、害虫の侵入原因ともなってしまいます。そのためしっかりとした空調設備が必要不可欠となるのですが、この空調設備を整えるには大規模な工事が必要となる上に、1,000万円単位のコストがかかることも多くあります。空調設備のない食品工場では、コストをかけずに導入できるこの白い空調服™が必要になることでしょう。
しかし、このような設備が工場全体に必要となる食品工場では、建設時から導入している場合が多いものです。さらに、食品工場では異物混入対策のために、インナーガードなどの付いたしっかりとした食品工場用白衣を着用することが多く、暑くなりやすいため、初めから空調設備を整備し、工場内の室温を管理している食品工場も多く有ります。
そのような食品工場に何故白い空調服™が必要なのでしょうか?
製造の作業による温度差

食品工場に限らず工場の作業では、その作業によって現場の温度が大きく異なります。例えば、野菜をカットする現場では通常の室温と何ら変わりがありません。しかし、煮込み作業や焼く作業などの現場では通常の室温以上になってしまいます。このように、その作業により現場の温度は大きく変わってくるのです。
このようにスポットで暑い現場のために工場全体の室温を下げてしまうと、その他の多くの現場に支障がでてしまうため、多くの工場では暑い作業現場にいる人が我慢しているのが現状です。しかし、過酷な状況下での作業は、熱中症の危険があるなど、長時間の作業は難しく、8時間稼動のうち半分の4時間程度しか作業ができない場合もあります。そのような状況下では、交代制で現場を回すこととなり人件費が他の現場に比べて倍かかることとなります。そのようにならないために、スポットでその現場のみに空調設備を導入するにも、コストも多く必要となる上、工事のために生産ラインをストップしなければならないこともあるでしょう。
そこで必要となるのが白い空調服™です。
コストを最小限に抑え、製造ラインも止めることなく熱中症対策

白い空調服™は導入したその日その時から、より安全で快適な熱中症対策ができる利点があります。さらに、暑い現場で作業する人数は、工場全体の人数のうちごく少人数であることが多いため、導入のコストも大幅に抑えることができます。
このように、スポットで熱中症対策が必要となる場合には、白い空調服™が必要不可欠となるのです。
白い空調服™は、食品工場で働く人へより安全で快適な環境を作り出し、熱中症対策にも効果的です。
しかし、白衣の内部を通った空気を排出して、異物混入や体毛落下の原因になることがないのか気になるポイントです。白い空調服™は、このポイントをどのようにクリアし、食品工場に最適な白衣として使用できるのでしょうか。
異物混入、体毛落下への対応
異物混入が起きないよう細心の注意を払う食品工場で使用する白衣が、異物混入や体毛落下が起こる原因となってはなりません。白い空調服™は空気の排出先である袖下に空気の流れを損なわず、かつ体毛などが落下しにくい、網目のバランスのよいメッシュを使用し異物の落下を防ぎます。裾には、裾の広がりを防ぐ裾ゴムを搭載、袖口と腰周りにはインナーガードを使用、さらに白衣自体の生地を防塵生地にすることで、最大限に異物混入対策をバックアップします。
食品工場用白衣としてご使用できる優れたデザイン機能
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袖口からゴミ、ホコリ、体毛が落ちないよう、袖口にメッシュのリストガードを取り付けています。 |
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上着の内側にスナップ止めのブロード素材のウエストガードを取り付け、厳しい品質管理をクリアします。 |
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食品工場において大切である衛生面を保つため、抗菌加工をしています。 |
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体に静電気を帯びない帯電防止で、裾のまとわりつきやホコリを寄せ付けません。 |
また、この防塵生地は食品工場に使用される生地の中でも非常に軽く、ファンやバッテリーを搭載し重くなりがちな空調服®のデメリットを緩和させています。

食品工場向け フード付白い空調服™男女兼用
- カラー:ホワイト
- ヒヨク型・前ファスナー・天メッシュ・マスク掛け・メガネ通し・リストガード・ウエストガード・裾ゴム・袖口フライス・内ポケット(バッテリー収納用)
- ポリエステル 85% 綿 15% 制電ツイル
サイズ | M | L | LL | 3L | 4L |
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着丈 | 69 | 72 | 75 | 78 | 78 |
肩巾 | 48 | 50 | 52 | 54 | 56 |
胸囲 | 110 | 116 | 122 | 128 | 134 |
袖丈 | 59 | 61 | 63 | 64 | 64 |
脱着も簡単で、洗濯できます。
白い空調服™に搭載された2基のファンは容易に脱着が可能で、食品工場用白衣を日々洗濯することが可能です。


このように、白い空調服™は、食品工場で働く人により安全で快適な環境を作り出すだけでなく、消費者へ安心、安全を提供する優れたデザイン機能の食品工場用白衣です。
しかし、本当に白い空調服™は効果があるのか、実際のデータがないことには判断に難しいところです。そこで、菱熱工業株式会社は、実際の食品工場で着用し、どのような効果が出ているのか検証を行い、結果を公開しています。
白い空調服™は本当に効果があるのか?
白い空調服™の効果検証
■検証場所 | 千葉県 某食品工場(パン工場) |
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■測定日時 | 平成23年8月26日 15:00~16:00 |
■測定者 | 菱熱工業株式会社 松井・渡辺・土田 |
■検証内容 |
工場内焼成室にて「白い空調服™」を着用し、ファン稼動前後での体の表面温度を測定。![]()
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■工場内温湿度状況 |
43.8℃ 30%![]() |
■検証結果 |
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■結果・考察 |
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菱熱工業株式会社より引用 http://www.ryonetsu.com/wear.shtml
Youtubeで白い空調服™の動画が見られます。
菱熱工業株式会社
- ※空調服、白い空調服は株式会社セフト研究所・株式会社空調服の特許および技術を使用しています。
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、生理クーラー、および空調服は株式会社セフト研究所・株式会社空調服の登録商標です。